【小学5年生でここまでできる「福祉ボランティアを学ぼう」 全10時間】へ
第1時 車椅子に乗る体験をしよう
第2時 介助する体験,介助される体験をしよう
※本実践は「思いやりの心をもち,たくましく実践する子どもの育成」(美方郡村岡町立村岡中学校)の実践を小学校5年生用に修正追試させていただきました。
第1時 車椅子に乗る体験をしよう
ねらい
o車椅子について学んだり,実際に体育館で車椅子に乗ってみる体験をする。
具体的実践
(1) 導入…車椅子の使い方を知る
車椅子を閉じたまま子どもたちに提示し,次のように言う。
説明 みんな,これは何か知っていますね。
これは,車椅子です。
今日は,この車椅子に乗っている方について学習をします。
発問 車椅子を利用する人はおもにどのような方でしょうか。
・身体が麻痺している人
・交通事故になった人
・お年寄りの人
・お腹の大きいお母さん
説明 車椅子を必要とする人はたくさんいらっしゃいます。
@歩行機能が低下している人
・骨折している人
・高齢で寝たきりの人
A歩行を禁止されている人
・心臓疾患などで,体重の負担がかかるのを禁止されている人
B障害者の人
・足が麻痺していて歩行できない人
・歩行可能だが,転びやすくて二次障害の危険がある人
みんなも知っている五体不満足の乙武さんもそうですね。
「車椅子」とは人を運ぶための車輪のついた椅子や運搬車でありません。
車椅子はこれを必要とする人の足なのです。
発問 この車椅子は閉じているけど,開くにはどうすればいいでしょうか。
実際に数人の子どもにやせてみる。N君が挑戦したが,固くてうまくできない。
次にS君が挑戦した。
半分まで開いた。後は足も使ってようよう開いた。
今度はT君の登場。お兄さんが車椅子の生活をしている環境で育ったT君は,お手のもの。
車椅子を簡単に閉じたり開いたりする。それも一瞬の内にだ。だから,スローモーションでやってもらった。
実際に開き方,閉じ方の説明をした後,教師が車椅子に乗りながら次の大事な点を話した。
まず,大切なのは車椅子のブレーキがかかっているかどうか確認することです。もし,かかっていないまま乗ろうとすると,車椅子がそのまま後ろに行き危険です。
車椅子に乗ったらブレーキをはずします。
次に,ハンドリムを両手で回して,進みます。
曲がり方は,右に曲がる時には,右側のハンドリムを止めたまま左手だけ回します。
左に回るときは,その反対にします。
(2) 車椅子に乗る体験をする 4人一組で行う。
順番に全員が体験する。
一回目は片道の直線である。
2回目は下のようにカラーコーンを置き,八の字に回って帰ってくる
A 4人 ● ●
B 4人 ● ●
C 4人 ● ●
D 4人 ● ●
E 4人 ● ●
F 4人 ● ●
G 4人 ● ●
H 4人 ● ●
I 4人 ● ●
最後に感想を書かせた。